ミクロの世界 ~3Bとクロスポイント研ぎ出しの前と後
3Bとクロスポイント BからEF 森山モデル クロス キングコブラ
フルハルターでは、ペン先(ニブポイント)の研ぎ出しをおこなって、万年筆を販売しております。
しかしこれまではニブポイントの形状についての資料が少なかったため、一般の方にとっては、「ペン先を研ぐ」ということがどのようなことなのか、なかなかわかりにくいことではなかったかと思います。
この度、カメラマン(撮影・編集)の御助力を得て、ペン先のこまかい部分までカメラの眼でお目にかけることができることになりました。
ニブポイント(イリジウム)の研ぎ出しについては、一度皆様にご覧頂き、こんなことまでしているんだ、ということを見て感じて頂きたいと常々思っておりましたが、今回の写真を見ると、ペン先を「研ぐ」ということがどういうことなのか、ペン先が「研ぐ」前と後でどのように変化するかが、ご自身の目でお判り頂けると思います。
3Bとクロスポイント――研ぎ出しの前と後で
ニブポイント(イリヂウム)は、1本はペリカンの3B、もう1本はセーラーというよりも長原作品と言った方がいいかも知れないクロスポイントです。2本とも私が研ぎ出したものですが、研磨前と研磨後を対比しておりますので、形状の違いをお判りいただけると思います。
ペリカン3Bの方は、森山モデルとか森山スペシャルと呼ばれている研ぎで、このあと、特殊ペーパー(30年以上前に製造されたもの)で、使われる方の角度に合わせて、時間のかかる最終調整を致します。
クロスポイントの方は、2枚を重ね合わせる時に、その位置を3種ほど作っていただいています。フルハルターでは、使われる方の筆記角度と好み(太さ)に合わせる為、その3種の素材の中から選別し、研ぎ出してゆきます。